住宅の快適度を向上させる要因は多岐にわたります。
実は外壁塗装もその一つであり、その良し悪しによって同じ住宅でも住み心地が大きく変わってきます。
そう言われても、塗料を塗っても外観が変わるぐらいの影響しかないと思っている人もいるでしょう。
たしかに安価な塗料を使うとそうですが、近年の高級な製品に関してはまったく別物と考えてください。
その秘密は含まれている成分にあり、その特性によってさまざまな効果を住宅に付加できます。
太陽光は塗料を劣化させる大きな要因
そのような代表的な成分として、太陽光への耐性が強いものが挙げられます。
太陽光は塗料を劣化させる大きな要因であり、日差しの強いエリアでは短期間での塗り直しが必要です。
劣化するのは塗料ばかりでなく、剥がれ落ちた後の資材も傷めてしまいます。
その結果、住宅全体の寿命が縮まることにもつながるというわけです。
言い換えると、太陽光に強くなるように外壁塗装を行えば、住宅全体の寿命も延ばせます。
それこそが新たな付加価値であり、塗料を選択する際の大きなポイントにもなっています。
同様の理由で耐水性が高い製品も積極的に開発されており、雨が多い地域では特に重宝されるようになりました。
これは太陽光以上に雨に困っている人が多いからに他なりません。
塗料の耐水性が低いと、その下の資材にも浸水し、雨漏りが起こる原因にもなっていまいます。
内部が濡れた資材は腐食しやすく、住宅の基礎も崩れ落ちやすくなります。
そのため、リフォームしなければならない時期が早まり、トータルの出費が著しく高くなることも珍しくありません。
そのようなリスクを軽減するためにも、耐水性の高い塗料を選ぶことが非常に重要です。
価格との兼ね合いも大きな問題
一方で価格との兼ね合いも大きな問題といえます。
あまり高すぎると、いくら魅力的な塗料でも選べないのが実情です。
しかし、勘違いしてはいけない点もあるので注意しましょう。
コストパフォーマンスという点では、安価な製品よりも優れていることが多いのです。
施工にかかる費用が高くても、塗り直しまでのスパンが長いので、一年あたりの費用に換算すると高くはありません。
作業の手間を考慮すれば、何度も塗り直しが必要な安い塗料もよりも優位といえます。
一般的な製品の寿命は10年ほどと言われていますが、安物のなかには5年ほどしかもたないものも存在します。
それに対して高級品のなかには、20年以上の寿命があるものも見受けられます。
つまり、安物と高級品は4倍以上も寿命に差が出る可能性もあるのです。
価格が4倍だった場合、トータルでかかる費用はほぼ同じということになります。
作業に関しては安物は4回塗らなければなりませんが、高級品は1回で済みます。
このことから分かるのは、出費を安くしたい場合も高級品のほうが適しているケースもあるという事実です。
外壁塗装を依頼するなら時期と需要の関係を知っておく
なお、外壁塗装を依頼するなら、時期と需要の関係を知っていることも大切です。
混み合う時期に依頼すると長い順番待ちが発生してしまいます。
それだけでなく、作業に適さない時期を避けることも忘れてはいけません。
具体的には、雨が多い梅雨などの時期は望ましくありません。
なぜなら湿度が高いと、それだけ塗料が乾きにくくなっていまうからです。
業者の使う手法にもよりますが、一般的には塗りと乾燥を何度か繰り返します。
雨が振っていると塗りが遅くなるだけでなく、なかなか乾燥しないという問題が発生することも多いです。
一方、気温が高くて晴れている日は、塗りに支障がないですし、すぐに乾くので作業がスムーズに進みます。
地域によって違いがあるので、そのような気候になる時期の傾向をつかみ、その情報をもとに予約しておくと良いでしょう。
ただし急いでいるなら、あえて繁忙期を避けるという手もあります。
梅雨は極端すぎますが、多少が雨が多い時期なら作業を進めることは不可能ではありません。
湿気が多い状況で作業すると塗料が外壁に定着しにくい
それでもあまり注文は入らないので、このタイミングで依頼すればすぐ作業に取り掛かってもらえる可能性が高いです。
しかし、順番待ち以外にも配慮しなければならない点があるので気を付けてください。
それは湿気が多い状況で作業すると、塗料が外壁に定着しにくいということです。
単純に乾きにくいだけでなく、密着度が低いというリスクも生じてしまいます。
その結果、少し劣化しただけで剥がれ落ちてしまう恐れもあるのです。
したがって、寿命がカタログスペックよりも短くなるかもしれません。
高級な塗料を選択するなら、最大限の性能を発揮させたいと思うでしょう。
それを重視するなら、必然的に雨の多い時期は避けるという判断になります。
以上のような観点によって、自分にとって最適と思える塗料と時期を選んでください。
イメージしにくければ、業者に相談して詳しく説明してもらうのが得策です。
まとめ
この説明をしてくれない業者には依頼しないほうが得策です。
その後の打ち合わせなどにも十分な時間を割かず、流れ作業的に進めていく可能性があるので警戒しましょう。